
小学生の子供が不登校で、勉強の遅れが心配だなあ。



わかります、その悩み。
僕自身も、低学年(小学1~2年生)の頃、学校に行けない時期が続いたのもありますし、現在では我が家の息子が、1年生の間、学校に行けたり行かなかったりを繰り返していた事もあり、同じ事で悩みました。
ですが、安心してください。学校の授業に出なくても、勉強する方法はたくさんあります。
この記事では、我が家の経験も元にして、「学校以外で出来る勉強方法」をご紹介させていただきます。
現在では学校に行けるようになった息子も、(成績優秀とまではいきませんが・・・)なんとか学校の授業についていって、学んだ事を吸収して帰ってきてます。
まず勉強する理由を考えてみます


文部科学省が定める、
『小学校学習指導要領(平成 29 年告示)解説 総則編』の第4節には、このような内容が記されています。
不登校児童については、個々の状況に応じた必要な支援を行うことが必要であり、登校という結果のみを目標にするのではなく、児童や保護者の意思を十分に尊重しつつ、児童が自らの進路を主体的に捉えて、社会的に自立することを目指す必要がある。
引用:『小学校学習指導要領(平成 29 年告示)解説 総則編』
そうなのです。
学校に行く事が目的でも、学校の勉強を覚えることが目的でも、ないのです。
あくまでそれらは手段であって、目的は、いつか社会的に自立して、幸せに暮らせるようにするためなのです。
とは言っても、小学生(特に低・中学年)で学ぶ勉強は、社会で生きていく上で、基礎的で必要な事が多いのも事実です。
なので、今は無理でも、いつか次の一歩を踏み出す時が来た時のために、学校以外で勉強する方法を、3つご紹介したいと思います。
それぞれにメリットやデメリットがあるので、お子さんの状態や、それぞれのご家庭の事情などによって、お試しいただければと思います。
①自主学習(楽しいドリルや、YouTubeやアプリを活用する)


自宅でお子さんが一人で、または親御さんと一緒に勉強する方法です。
- お子さんのペースで無理なく出来ますし、
- 費用も抑えられることが出来て、
- そして、親御さんも一緒に勉強をみてあげるときは、親子のコミュニケーションを取れる最高の機会です。
ただし親御さんは、小学生の頃に勉強を教えてもらった経験はあっても、誰かに教えた経験がある人は少ないと思います。
勉強内容を理解していても、それをどう教えたらいいか、わからない時があります。


そんな時は、YouTubeを利用するのもよいかもしれません。
最近は、学校の勉強でわからない事が出てきても、検索すると、どんな事でも解決策が出てきます。そして動画だと、とてもわかりやすく理解しやすいです。
たとえば、最近では、教育系YouTuberの葉一(はいち)さんが配信する、小学生から高校生までと幅広く教えてくれている、分かりやすい授業動画があります。
他にも、NPO法人eboard(イーボード)さんが運営するYouTubeチャンネルもおすすめです。
塾に通えない。授業についていけない。学校に行けない。そんな子供たちの学びを支える為に活動されており、小学生・中学生のさまざまな科目を学ぶ事が出来ます。
それらのような動画を利用するのも、ひとつだと思います。
他に自主学習のデメリットをあげるとすると、モチベーションを保つのが難しいことがあります。
そんな時は、我が家の息子も使っていた、楽しくなるドリルや、学習アプリなどを活用して、楽しく学ぶのもおすすめです。
なかでも、お子さんが小学生男子なら「ドラゴンドリル」と「うんこドリル」は、おススメです!
ドリルの詳細は、下記の記事にも書いていますので、よろしければ、ご一読ください!
②通信教育(おすすめ教材を3つに厳選しました)


定期的に送られてくる教材と添削指導を中心とした自宅で勉強する方法です。
- 定期的に教材が送られてくるタイプなら、生活リズムや学習リズムがついついみだれがちになる不登校のお子さんにも学習リズムを作りやすくなるのがメリットと言えるでしょう。
- そして、周りのペースに合わせずに勉強出来るので、自分のペースで無理なく出来るのもメリットでしょう。
通信教育のデメリットとしては、サービスによっては、わからないことがあっても、すぐに答えがもらえないこと、学習習慣がついていないとついつい教材を溜めてしまったりすること、があります。
最近では、紙のテキスト以外にも、タブレット教材や動画授業など、いろいろな通信教材が出てきました。メリット・デメリットを参考に、お子さんに合った通信教材を検討されるのもよいかもしれません。
とはいえ、最近はいろんな通信教材があるので、選ぶのに迷ってしまいますよね。
そこで、おすすめの教材を3つに厳選しましたので、ご参考に見ていただければと思います。
進研ゼミ小学講座(チャレンジタッチ)


小学生の通信教育と言えば、【進研ゼミ小学講座】を思い浮かべる人も多いと思います。
小学生の利用者数No.1のこちらは、お子さんに合ったやり方で学習できる通信教材で、タブレットで学ぶチャレンジタッチと、紙のテキストで学ぶチャレンジがあります。
タブレットは、ゲーム感覚で楽しく学べるのが特徴で、勉強に飽きないように工夫されており、お子さんに勉強習慣を付けたい場合、おすすめです。
また、タブレットは、どこでも出来るというのが、メリットでもあり、デメリットでもあると思います。
子供のうちに机の前に座って勉強する、という習慣を付けたい場合、紙のテキストの方がおすすめです。
そして、「紙に書く」という行為は、脳が活性化するため、記憶を定着させやすくなるというメリットもあります。
タブレットで学ぶチャレンジタッチと、紙のテキストで学ぶチャレンジ、どちらの学習スタイルがお子さんにおすすめか簡単な診断もあるので、よろしければお試しください。
月あたり 約3,200円~
(2022年 9月現在)


スタディサプリ


スタディサプリは、小学4年生からとなりますが、一流の講師による、「わかりやすく」、「何度でも繰り返し見れる授業動画」で学習できる通信教材です。
わかりやすい動画が見放題なのに、月額2,178円と、他の通信教材と比べてかなり安いのも魅力です。
自分のペースで勉強出来るのがメリットではありますが、受け身の教材なので、「勉強習慣が付いていない子供」には、少し向いていないかもしれません。
スタディサプリには14日間の無料お試し体験があるので、お子さんが向いているかどうか、まずはお試ししてみるのをおすすめします!
月あたり 2,178円
(2022年 9月現在)


Z会


不登校のお子さんにも、「学校自体には行きたくないけど、勉強は好き。勉強はしたい。」というお子さんがおられます。
そんなお子さんには、他の通信教育と比べてハイレベルな学習内容で、難関中学受験まで対応出来るZ会も検討されてみてはいかがでしょうか?
Z会小学生コースにも、紙の教材とタブレット、どちらも対応コースがあります。
そして、学校の授業レベルから難関中学合格をめざす受験コース、教科の枠にとらわれない思考の幅をぐっと広げる講座まで、幅広く対応しているのも特徴です。
Z会の学習レベルは、通信教育の中では、だんとつです。
ですが、その分受講会費も高く、コースも多様なので、料金が分かりにくくなっています。
なので、受講会費シミュレーションがあるので一度そちらで試算していただいたり、資料請求していただくのをおすすめします。
月あたり 約4,000円~
(2022年 9月現在)


おすすめ教材3社まとめ
通信教育のおすすめ教材を3社ご紹介しましたが、もう一度簡単にまとめてみます。それぞれにメリットやデメリットがあるので、お子さんの状態や、それぞれのご家庭の事情などによって、ご検討いただければと思います。
まずは、お気軽な気持ちで資料請求されてみてはいかがでしょうか?
- お子さんに楽しく学習習慣を付けて欲しいなら【進研ゼミ小学講座】
- 月額の安さで選ぶなら「スタサプ」(スタディサプリ)
- ハイレベルな学習を希望なら「Z会の通信教育 小学生コース」
③不登校のお子さんへのサポートがある「家庭教師」


最近では、多くの家庭教師会社が、不登校のお子さんへのサポートも想定したコースを提供しています。
そして、最近ではオンラインで授業を受けれる、より安心できて、無理なく勉強が出来る家庭教師会社もあります。
メリットとしては、
- 自宅にいながら勉強できる
- 好きな時間帯を選べる
- お子さんの学力や状態に合わせた勉強ができる
- 家族以外の大人と接する機会が持てる
などがあげられます。
家庭教師のメリット①自宅にいながら勉強できる


まず、自宅で授業を受けられる家庭教師は、不登校のお子さんにとっては、安心して勉強出来る環境と言えます。学校や塾のように、同級生や知らない生徒と一緒に勉強しなくてよいので、人間関係で不登校になったお子さんにはおすすめです。
家庭教師のメリット②好きな時間帯を選べる


次に、好きな時間帯を選べるのも、家庭教師ならではのメリットだと言えます。塾だと基本的に夕方からの授業となりますが、家庭教師なら午前中や昼間、そして夜までと、幅広い時間帯に対応しています。
不登校のお子さんは、ついつい生活リズムが乱れがちになってしまいます。
そんな時に、午前中や昼間に家庭教師や予定を組み込む事によって、朝に起きて、日中は勉強や能動的な活動をして、夜になったら寝る、というサイクルが作りやすくなります。
また、日中に勉強する事により、同じ時間帯に同級生が学校で勉強しているという事に対しての後ろめたさも緩和されます。
そして、日中に勉強をするという生活リズムを作る事により、いつかまた学校に行きたいと思った時に、スムーズに行けるようになる為の準備ともなります。
家庭教師のメリット③お子さんの学力や状態に合わせた勉強ができる


そして、家庭教師の先生は、お子さんの学力や状態に合わせて選べます。また、学習内容も、お子さん一人ひとりに合わせて計画を立てれるので、無理させずに勉強を進められます。不登校になる理由の一つに、「頑張り過ぎてきて心とからだが疲弊している」という事があります。なので、なるべく無理をさせずに、お子さんのペースでゆっくりと学習を進めましょう。
家庭教師のメリット④家族以外の大人と接する機会が持てる


不登校のお子さんは、家族以外と接する機会がどうしても少なくなってしまします。
そんな時に、家族以外に信頼できる大人の存在がいるのは、とても大きな心の支えとなります。
不登校のお子さんへのサポートも想定した家庭教師会社なら、そんなお子さんの心のケアや相談にも乗ってくれます。
その分、不登校のお子さんにとって、教師との相性はとても重要になります。塾や学校と違い、先生を交代しやすいという点も、家庭教師ならではの大きなメリットとなります。
無料で先生を交代できる家庭教師会社も多いので、お子さんが安心して勉強出来るように、相性が合うまで遠慮なく交代しましょう。
このように家庭教師はメリットがたくさんありますが、デメリットをあげるとしたら、やはり費用が高くなりやすいことでしょう。
お子さんと先生の相性がばっちりで、せっかく信頼関係を築けても、継続出来なければ意味がありません。
なので、費用の面も考慮していただき、検討していただければと思います。
ご参考に、不登校を専門とする家庭教師会社をご紹介しますので、一度、お問合せや資料請求をされてみてはいかがでしょうか。


今回は、教育支援センター(適応指導教室)や、フリースクール、学習塾は外しました。


不登校の子どもが利用する施設として、教育支援センター(適応指導教室)とフリースクールがあります。
教育支援センター(適応指導教室)は市町村の教育委員会が設置している公的な教育機関で、フリースクールは個人やNPO法人等の民間が運営する教育機関です。
どちらも、他の子どもや親以外の大人と接する機会が出来たり、学習支援が行われたり、家庭以外の居場所が出来る、という点では同じなので、
お子さん本人はもちろん、お子さんの不登校で不安を感じている親御さんの為にも、このような施設を利用するのはオススメです。
ですが今回は、まだ外に出る元気が出ない、という事を想定して、なによりお子さんに「無理をさせない」という事を最重要し、「自宅で出来る」勉強方法だけ、ご紹介しました。ご了承下さい。
まとめ 不登校の小学生が自宅で出来る3つの「勉強方法」


もう一度、自宅で出来る3つの勉強方法のメリット・デメリットをまとめたいと思います。
【自主学習】
メリット :お子さんのペースで無理なく出来る。費用も抑えられる。
デメリット:モチベーションを保つのが難しい。
【通信教育】
メリット :お子さんのペースで無理なく出来る。学習リズムを作りやすくなる。
デメリット:わからない事があっても、すぐに答えてもらえない。
【家庭教師】
メリット :お子さんの学力や状態に合わせた勉強ができる。生活リズムを作りやすい。家族以外の大人と接する機会がある。
デメリット:費用が高い。
このように、それぞれにメリットやデメリットがあるので、お子さんの状態や、それぞれのご家庭の事情などによって、ご検討いただければと思います。
先にも書きましたが、勉強は「目的」ではなく、お子さんがいつか社会的に自立して、幸せに暮らせるようにするための「手段」の一つなのです。
なので、あくまで参考として勉強方法をご紹介させていただきましたが、お子さんの様子を見ていただき、勉強が出来そうな元気があれば、「一日のどこかで、何かを学ぶ時間を組み込んでみようかな。」程度に思っていただくだけでも、充分だと思います。



お子さんとあなたが、心穏やかに過ごせますよう、心から願っています。